不動産コラム

2026/06/17 09:00
賃貸経営

【入門編】アパート経営に欠かせない「データ分析」の基本と無料ツールのご紹介

今回は、賃貸オーナーが満室経営を実現するために必須のスキルである「データ分析」について、初心者向けにわかりやすく解説します。特に、これからアパート経営を始める方や、空室対策に悩んでいる方にとって、知っておくべき重要なポイントを厳選してお届けします。

「データ分析」と聞くと難しそうに感じるかもしれませんが、実はアパート経営においては、市場の動きや競合状況を正しく把握するための基本的な作業です。これを行うことで、入居者ニーズに合った戦略を立て、空室リスクを最小限に抑えることができます。

ただし、実際にデータを集めて分析するには、時間と労力がかかるのも事実です。そこで今回は、誰でも簡単に使える当社独自の無料データ分析ツールもあわせてご紹介します。このツールを活用すれば、複雑な作業を効率化し、よりスムーズに経営判断を行うことが可能になります。

それでは次に、アパート経営における「データ分析」の具体的な手順について、ステップごとに詳しく見ていきましょう。

<目次>
1. アパート経営における空室対策の鍵は「地域データの分析」にあり
2. アパート経営に必要な「マーケティングの全体像」とは?
データ分析の前に押さえるべきポイント
3. アパート経営における「データ分析」の進め方
-ステップ①:アパート経営の「データ分析」ステップ①|市場分析で賃貸需要を見極める
-ステップ②:アパート経営の「データ分析」ステップ②|競合分析で差別化ポイントを見つける
4. アパート経営の「戦略決定」|データを活かしたターゲティングの方法
5. アパート経営の「空室対策実行」|ターゲットに合わせた設備導入と差別化戦略アパート経営、空室を減らすための「実践的な対策」
6. アパート経営の「データ分析」まとめと当社独自ツールのご紹介

アパート経営における空室対策の鍵は「地域データの分析」にあり

総務省の住宅・土地統計調査によると、近年、人口減少と新築住宅の供給増加により、賃貸市場では空室率が年々上昇しています。こうした背景から、アパート経営においては、入居者の確保がますます難しくなっているのが現状です。
しかし、「全国的に人口が減っているから」といって、すべての地域で需要が落ちているわけではありません。実際には、地域ごとの人口動態や世帯構成を細かく分析することで、まだまだチャンスがあるエリアを見つけることができます。
たとえば、総務省の住民基本台帳によると、2021年1月時点で東京圏(東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県)では、依然として人口が増加しています。また、地方都市でも人口は減少していても、世帯数が増えているケースや、若年層・高齢者・外国人など特定の層が増えている地域も存在します。
このように、アパート経営で成功するためには、自分の物件がある地域の「データ分析」が不可欠です。地域の人口動態や競合状況を把握することで、
• 購入すべき物件の見極め
• ターゲット入居者の設定
• 効果的な空室対策の実行
といった重要な経営判断が可能になります。
つまり、アパート経営の出発点は「データに基づく意思決定」にあるのです。感覚や経験だけに頼るのではなく、地域の実情を数値で捉えることが、これからの時代の空室対策には欠かせません。

アパート経営に必要な「マーケティングの全体像」とは?データ分析の前に押さえるべきポイント

アパート経営で空室対策を成功させるためには、いきなり「データ分析」に取りかかるのではなく、まずは「マーケティングの全体像」を理解することが重要です。なぜなら、データ分析は満室経営を実現するための第一ステップに過ぎず、全体の流れを把握してこそ、効果的な戦略が立てられるからです。

アパート経営におけるマーケティングの流れは、以下の3ステップで構成されています:

① データ分析|市場と競合を正しく把握する
まずは、自身の物件がある地域の「市場分析」と「競合分析」を行い、現状を数値で捉えます。人口動態、世帯構成、周辺物件の賃料や設備などのデータをもとに、将来の需要を予測することが目的です。

② 戦略決定|ターゲット入居者を明確にする
次に、分析結果をもとに「ターゲティング」を行います。どのような属性の入居者(例:単身者、ファミリー、外国人など)を狙うのかを決定し、そのターゲットに響く物件の魅力を設計します。

③ 空室対策の実行|具体的な施策を展開する
最後に、ターゲットのニーズに合わせた賃料設定、設備導入、広告戦略などの「空室対策」を実行します。ここでは、実際の募集活動や物件の改善を通じて、入居率の向上を目指します。

このように、アパート経営におけるマーケティングは、「データ分析」→「戦略決定」→「空室対策実行」という流れで進めることが重要です。次章では、最初のステップである「データ分析」の具体的な方法について詳しく解説していきます。

アパート経営における「データ分析」の進め方

-ステップ①:アパート経営の「データ分析」ステップ①|市場分析で賃貸需要を見極める

アパート経営において、まず最初に行うべき「データ分析」は市場分析です。これは、物件のある地域にどれだけの賃貸需要があるかを見極めるための重要なステップです。
市場分析では、特に注目すべき指標が「人口」と「世帯数」です。これらのデータを確認することで、地域の賃貸ニーズや将来的な入居者の動向を把握することができます。
「人口」と「世帯数」の推移を時系列で確認するには総務省の統計ダッシュボードを使うのが便利です。

こちらを使って該当の市区町村を入力すれば、「人口」や「世帯数」が増加傾向にあるのか、減少傾向にあるのかがグラフ形式でわかります。

・人口の推移:人口が増加している地域では、今後も賃貸需要が見込める可能性が高くなります。逆に、人口が減少している地域では、空室リスクが高まるため、より慎重な戦略が必要です。

・世帯数の変化省エネ型のエアコン、給湯器、照明などを導入

このように、「人口」と「世帯数」のデータをもとに地域の賃貸市場を分析することで、物件の立地が持つポテンシャルを客観的に評価することができます。

たとえ地域全体の人口が減少していても、世帯数が増加しているケースは少なくありません。

このような場合は、世帯数の内訳である「家族類型」に注目することが重要です。たとえば、「単独世帯(ひとり暮らし)」が増えている地域では、ワンルームや1Kなどの単身者向け物件に対する需要が高まっている可能性があります。
ただし、「単独世帯」といっても、その中にはさまざまな属性が含まれます。
• 性別(男性/女性)
• 年齢層(若年層/高齢者)
• 国籍(日本人/外国人)
• 世帯年収(低所得層/中所得層など)
このように、入居者の属性を多角的に分析することで、より精度の高いターゲティングが可能になります。

一般的には、こうしたデータをもとに表計算ソフト(Excelなど)を使って分析を行うのが主流ですが、ここでは、誰でも簡単にアクセスできるよう、信頼できるデータ元へのリンクを掲載するにとどめます。

次のステップでは、競合物件の状況を把握する「競合分析」について解説します。

・「人口(性別・年齢・日本人か外国人かを含む)」、「世帯数(総計)」データ・・・総務省の住民基本台帳(毎年公表)
・「世帯数(家族類型を含む)」データ・・・総務省の国勢調査(5年に1回公表)
・「世帯収入(年間収入階級)」データ・・・総務省の住宅・土地統計調査(5年に1回公表)

-ステップ②:アパート経営の「データ分析」ステップ②|競合分析で差別化ポイントを見つける

市場分析に続いて、アパート経営におけるデータ分析の次のステップは競合分析です。これは、周辺エリアに存在する類似物件の数や新築物件の供給状況を把握することで、自身の物件がどれだけ競争にさらされているかを判断するための重要な作業です。

・類似物件数の確認方法
競合物件の数を調べるには、SUUMOat homeHOME’Sなどの不動産ポータルサイトが便利です。地域、建物種別、賃料、築年数、間取り、面積など、自分の物件に近い条件で検索することで、現在募集中の類似物件数を把握できます。これは、今まさに入居者を取り合っているライバル物件の数を意味します。

・着工戸数の確認方法
さらに、地域で新たに建設されている賃貸住宅の数、つまり着工戸数も重要な指標です。こちらは、政府統計の「統計ダッシュボード」などを活用することで、新設賃貸住宅の着工戸数の推移を確認できます。

・競合が多い場合の対策
もし、該当地域で「類似物件数」が多く、かつ「着工戸数」も増加傾向にある場合は、競合との差別化戦略が不可欠です。設備、賃料、サービス、広告手法など、入居者に選ばれるための工夫が求められます。

このステップでも、より詳細な分析を行うために、信頼できるデータ元へのリンクを掲載するにとどめます。

・「類似物件数」データ・・・総務省の住宅・土地統計調査(5年に1回公表)
・「着工戸数」データ・・・国土交通省の建築着工統計調査(毎月公表)

アパート経営の「戦略決定」|データを活かしたターゲティングの方法

これまでの市場分析・競合分析の結果をもとに、自身の物件の強み・弱み、そして外部環境の機会・脅威を整理していきます。これは、いわゆるSWOT分析と呼ばれる手法で、戦略立案に非常に有効です。

たとえば、以下のように整理できます:
強み:競合物件よりも平米数が広い
弱み:築年数が古く、賃料が下落傾向
機会:地域で高齢者世帯が増加している
脅威:人口減少と競合物件の増加

この分析をもとに、「どのような属性の入居者をターゲットにするか」を決定します。強みや機会を活かし、弱みや脅威をカバーできるターゲット層を選ぶことがポイントです。
今回の例では、「高齢者夫婦」を入居者ターゲットとして設定することで、物件の広さを活かしつつ、地域のニーズに応える戦略が立てられます。

アパート経営の「空室対策実行」|ターゲットに合わせた設備導入と差別化戦略

入居者ターゲットが決まったら、次はその層に向けた具体的な空室対策を実行していきます。空室対策には以下のような施策があります:
・適正な賃料設定
・設備の導入・リフォーム
・訴求力の高い広告宣伝
いずれも、ターゲット層のニーズに合った対策を講じることが重要です。

高齢者夫婦をターゲットにした設備対策の例
高齢者世帯をターゲットにする場合、以下のような設備が効果的です
・バリアフリー化(敷居の段差解消、手すりの設置など)
・見守りサービス(センサー設置、緊急通報システムなど)
・静かな住環境や医療施設へのアクセスの良さ

これらの設備は、安心・安全な暮らしを求める高齢者にとって大きな魅力となり、競合物件との差別化につながります。

2025年版 人気設備ランキングから見るトレンド
全国賃貸住宅新聞社の調査によると、2025年の人気設備ランキングでは以下の設備が上位にランクインしています

単身者向け:
・インターネット無料(8年連続1位)
・宅配ボックス
・オートロック
・高速インターネット
・ペット用設備
ファミリー向け:
・インターネット無料
・追い焚き機能
・システムキッチン
・浴室乾燥機
・エレベーター

これらの設備は、入居者の満足度を高めるだけでなく、空室対策にも直結する要素です。特に「インターネット無料」や「宅配ボックス」は、単身者・ファミリー問わず高いニーズがあるため、導入を検討する価値があります。

・人気設備データ・・・株式会社リクルートの賃貸契約者動向調査(首都圏)
・人気設備データ・・・全国賃貸住宅新聞の人気設備ランキング
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アパート経営の「データ分析」まとめと当社独自ツールのご紹介

人口減少が進む現代において、賃貸オーナーが満室経営を実現するための出発点は、何よりも「データ分析」です。
データ分析では、まず「市場」と「競合」の状況を把握し、その結果をもとに入居者ターゲティングを行い、さらに具体的な空室対策へとつなげていく流れが基本です。
しかし、これらの分析をすべて手作業で行うには、PC操作に慣れている方でも1物件あたり5〜6時間ほどかかるのが一般的です。日々忙しい賃貸オーナーにとって、これだけの時間を確保するのは容易ではありません。
そこで当社では、誰でも簡単に使える無料ツールをご用意しました。

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このツールでは、賃貸オーナーが物件情報を最短1分で入力するだけで、AIが累計100億件以上の不動産ビッグデータを解析し、以下のような内容を自動でレポート出力します

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・空室対策案(推奨ターゲット、推奨設備、条件緩和案)
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これまで解説してきた「データ分析」の内容を、さらに深く、かつ効率的に実行できるツールです。完全無料でご利用いただけますので、ぜひお気軽にお試しください。

また、当社では空室対策などさまざまなオーナー様へのお手伝いいたしますので是非一度当社にお問合せください。

株式会社パワーコンサルティングネットワークス
プロパティマネジメント事業部|資産価値を守り、育てる管理のプロフェッショナル

私たちプロパティマネジメント事業部は、賃貸管理・建物維持・収益改善など、不動産の運用・管理に関するあらゆる課題に対して、専門的な視点から「最適な管理戦略」を見極め、ご提案する部門です。