不動産コラム
給水管・給湯管の更新時期はいつ?築20年以上の賃貸住宅で増える漏水リスクと対策

賃貸経営では、外壁や屋根など目に見える部分のメンテナンスに注目が集まりがちですが、建物の資産価値を維持するためには、目に見えない設備の管理も欠かせません。その代表が「給水管」と「給湯管」です。
これらの配管は毎日使用される設備であり、経年劣化によって漏水が発生すると、建物だけでなく入居者の生活にも大きな影響を及ぼします。漏水事故は修繕費用だけでなく、家賃収入の減少や入居者とのトラブルにつながる可能性もあるため、計画的な更新が重要です。今回は、給水管・給湯管の更新時期と、漏水を防ぐためのポイントについてご紹介します。
給水管・給湯管は経年劣化する設備
給水管は、水道から各住戸へ水を供給する配管です。一方、給湯管は給湯器で温められたお湯をキッチンや浴室、洗面所へ送る役割を担っています。これらの配管は金属や樹脂でできていますが、長年使用することで内部の腐食や摩耗、接続部の劣化が進みます。特に給湯管は高温のお湯が流れるため、給水管よりも劣化が早まる傾向があります。配管は普段目にすることがないため、不具合が表面化したときには、すでに劣化が進行しているケースも少なくありません。
更新時期の目安とは?
配管の寿命は材質や使用環境によって異なりますが、一般的な目安は次のとおりです。
- 亜鉛メッキ鋼管:約15~20年
- 鋼管:約20~30年
- 銅管:約20~30年
- 架橋ポリエチレン管・ポリブテン管:約30~40年
築20年以上経過した物件では、一度専門業者による点検を受けることをおすすめします。また、築30年前後になると、更新や更生工事を検討する時期と考えるとよいでしょう。なお、過去に配管工事を実施している場合は、築年数だけで判断せず、工事履歴も確認することが大切です。
漏水が起こるとどのようなリスクがある?
配管から漏水が発生すると、建物だけでなく入居者や近隣住戸にも影響が及びます。
例えば、
- 天井や壁のシミ、クロスの剥がれ
- 床材の浮きや腐食
- カビの発生
- 階下住戸への漏水被害
- 家財への損害
- 入居者からのクレームや退去
など、被害が広がる可能性があります。さらに、漏水箇所の調査や復旧工事には時間と費用がかかるため、オーナー様にとっても大きな負担となります。
漏水を防ぐためのポイント
1.定期点検を実施する
漏水を防ぐためには、異常が起きる前に配管の状態を確認することが重要です。管理会社や専門業者による定期点検を行うことで、配管の劣化や水漏れの兆候を早期に発見できる可能性があります。
2.赤水や水圧の変化を見逃さない
入居者から「赤い水が出る」「水の勢いが弱くなった」「お湯の出が悪い」といった相談があった場合は、配管の劣化が進んでいるサインかもしれません。小さな変化でも放置せず、早めに点検を行うことが大切です。
3.空室時を活用して更新を進める
配管更新は、入居中よりも空室時の方が工事を進めやすいケースがあります。退去後の原状回復やリフォームとあわせて配管を更新することで、工事の効率化やコスト削減につながる場合もあります。
4.長期修繕計画に組み込む
配管は、突然交換が必要になる設備ではありません。外壁塗装や屋上防水などと同様に、長期修繕計画へ組み込んでおくことで、急な出費を抑えながら計画的な更新が可能になります。
管理会社と連携するメリット
配管の劣化は、専門知識がなければ判断が難しい設備です。管理会社では、建物の築年数や修繕履歴を踏まえながら、点検時期や更新時期のご提案、工事業者との調整などをサポートしています。また、漏水が発生した場合も、入居者対応から応急処置、修繕手配まで迅速に対応できる体制を整えておくことで、被害の拡大を防ぐことができます。
日頃から管理会社と情報を共有し、計画的な設備管理を進めることが、安定した賃貸経営につながります。
給水管・給湯管は普段目に見えない設備だからこそ、劣化に気付きにくく、漏水が発生した際には大きなトラブルへ発展する可能性があります。築年数だけでなく、配管の材質や修繕履歴も確認しながら、定期点検や計画的な更新を行うことが大切です。
漏水は「起きてから対応する」のではなく、「起こさないための備え」が重要です。建物の資産価値を維持し、ご入居者様に安心して長く住んでいただくためにも、配管設備の見直しを長期的な賃貸経営の一環として検討してみてはいかがでしょうか。
当社では、建物設備の点検・修繕計画のご提案から、漏水発生時の対応まで、オーナー様の大切な資産を守る賃貸経営をサポートしています。配管設備や建物管理について気になることがございましたら、お気軽にご相談ください。